ヤナギを用いた短期萌芽更新施業

今日は、環境・遺産デザインコースの自然・森林遺産論の科目で、下記の英国のフォレストリ・コミッションが出版している報告書の輪読を行いました。

Ian Tubby, Alan Armstrong, Establishment and Management of Short Rotaion Coppice,2002, Forestry Commission.

この報告は、ヤナギとポプラの2〜3年の萌芽更新施業による、エネルギー減として生産体系に関する内容でした。もともと、英国でヤナギは、”かご”などを作る手工芸の材料として伝統的に用いられており、水気に強く成長も旺盛なことから、河川沿いなどにも植えられています。


写真は"Bore Place"という、かつて13世紀ごろからBore家により所領されてきた土地で、現在は"Commonwok Land Trust"により、持続的な社会を目指した様々な営利・非営利活動が行われています。これは、ヤナギの切り株から伸びた徒長枝です。Green Wood Workshopを主宰するジョンは、このヤナギの材料を用い、様々なクラフトを製作されていました。
この写真は、2004年にBTCVのTree Wardenの講座の際に撮影した写真です。雑木林管理の講座は大人気のようでした。

私も、昨年、庭にヤナギを植えました。息子とヤナギで何か作れると良いな〜と考えてのことですが、薪ストーブの燃料にするのも悪くなさそうです。福岡では大濠公園の周辺にヤナギの美しい並木があります。街路樹としての利用が一般的ですが、昨今、自然河川工法の材料としても見直されており、さらには、身近なバイオマスとして、工芸材料として活用する視点も望まれると思います。