環境設計から生まれた建築
今日は、渾沌会(九州大学・九州芸術工科大学同窓会)が行われた。
この催しものの一環で、「私の仕事ライブ版 芸術工学座談会」を行っている。
今年の話者は下記のお二人に来ていただいた。
石原 健也 (環境10期)
株式会社デネフェス計画研究所
千葉工業大学准教授坂口 舞 (環境29期)
(有)設計機構ワークス
坂口さんは住宅を中心に設計活動をされている建築家です。打合せ掲示板を施主との間に設け、制作過程をオープンにすることで、人をつないでいく取り組みは、とても面白いと感じました。「こどもの」や「Doctor Design Lab」などの、テーマ型のネットワークも、とても様々な分野の参考になります。
石原先生は「Experience from millimeter to kilometer」というテーマに基づき、最近のお仕事を交えお話しいただきました。クリストファー・アレキサンダーの「人と場をパターンとする」という考え方を紹介いただき、ご自身の作品の中で、「行為と場のストラクチャー」を模型とスケッチでとことん検討する姿勢は、まさに、今回のテーマである、「環境設計から生まれた建築」を彷彿とさせていただきました。
お二人の先生方には、熱く御礼申し上げます。
懇親会では、退職された懐かしい先生方のお話があり、特に印象的だったのは、由良先生です。「渾沌とは、先が見えないということ。宙に手を突き上げ、探り、何かをつかもうとする。それが、芸術工学のデザインだ」という趣旨のお話いただきました。既知のことを整理し進める学問も大切ですが、このような姿勢が私達の役割と改めて感じました。