杉岡製材所を訪ねて

asahiro2008-09-01


今日は、ふくおか森づくりネットワークの有志で、今度、ご講演を依頼している木挽き棟梁である杉岡氏を訪ね、様々なお話を伺いました。個人的には、家の材料をお願いしたこともあり、お話しを伺うのがとても楽しみでした。

有限会社杉岡製材所(http://www.k3.dion.ne.jp/~marusugi/

製材所の経営が厳しいといわれる昨今、様々な観点が話に上りました。
・戦前戦後の植林の違い(九州では、戦後一般的に植栽密度が薄く芯が荒い)
・芯づまりの違いとそのような樹を育てる生産者
・挿し穂と実生、品種の多様性(木材、特にスギは育ちより氏)
・地に合わなければ腐りが上がる。
・品質は、年輪の入り方や品種で様々
・木材は資源として、使うという事を目的に育林することが大切
・原体験や森と共に育つ大切さ
・木挽き棟梁の言われと職能(今、こういう職能が必要とされなくなりつつある)
・昨今の製材所(大型化や分業化、一棟分の木材を市場から集め製材する製材所は少ない)

工業化された木材加工・流通が強化される中、そのような方向性を理解しながらも、一方で「古い、良い木を長く使う伝統木構法」が王道であるといわれる杉岡さんは、その良さを新たな消費者層に知ってもらうことが大切と指摘されました。

本の森づくりと家づくりの原点は、失われつつある、このような芯づまりの木材生産、木の素性を見る製材所や工務店、そして、その産業を支える消費者の考え方に強く影響されると感じました。

このような家づくりを後世に残すためには、どのように森づくり、人づくりを考えていく必要があるのか。今後も検討していきたいと思います。とりあえず私は施主として、1人、ファンクラブになります。このブログの中で、木の良さ、家の住みやすさ、私のライフスタイルをお伝えできればと思います。