援農ボランティア

昨日の日経新聞に下記の記事がありました。

プロの農業都会で学ぶ、田舎暮らしを夢見るシニア、体験農園や援農ボランティア
2006年7月23日、日本経済新聞

関東関西では、援農ボランティア養成講座が自治体や農協、NPO法人で実施されており、農家から本格的に専門技術を教わることができるという紹介記事です。

この中で、東京都農林水産振興財団の調査として、シルバー世代が支える援農ボランティアの円グラフでは、87.1%が60歳以上、40〜49歳:7.2%、30〜39歳:4.4%、20〜29歳:1.2%という数字が照会されていました。

また、満足度は90.5%が「やや満足している、満足している」と回答されています。

援農ボランティアも少子高齢化ですが、この人材育成や援農活動は、下記の点から、さらに必要とされるようになるのではないでしょうか。

1.体験を超えた自己実現
都会の人々が自分のライフスタイルに農という営みを取り込むという点は、とても新しい胎動のように思えす。以前、加藤登紀子さんの記事で、娘さんが農家に嫁ぎ、農村からの音楽発信をされている。新しい音楽は都会からは生まれず、農村から生まれるのでは、ということを書かれていました。

2.実践的な里地・里山保全
従来の体験農園や里山保全ボランティアは、与えられた農園や林地で「楽しみ」、「生きがい」を感じる活動が主流であったと思われます。この、専門技術を身につけた援農ボランティアは、さらに次のステップに進んでおり、自分で活動できる農園や林地、農家や地域を探し、より実質的な里地・里山管理の担い手になられるのだと想定されます。

先日、里地ネットのT先生から、里地では、ボランティアが時としてボランティアになっていない場合が多いとご指摘を受けました。この援農ボランティアの育成は、農村部にとって、より「安全」と「責任」を担える主体の育成として、本命の活動とはいえないでしょうか?

福岡近郊でも、このような援農ボランティア養成講座はあるでしょうか?